映画「コンカッション」
あのウイルスミスが本気でオスカーを狙いに行った、迫真の演技!
ストーリー
ベネット・オマル(ウィル・スミス)は、ナイジェリアから夢と希望を抱いてアメリカに渡ってきた優秀な医師。脳検査に精通し、臨床病理学・解剖病理学など法医学の免許も持つ、“死の医学”のプロフェッショナルだ。正義感が強く何よりも真実を重んじる彼は、ペンシルベニア州ピッツバーグで検死官として働くかたわらボランティアで法廷に立ち、豊富な経験と科学的知見を生かして容疑者の弁護も務めていた。私生活では教会の牧師に頼まれ、ケニアから来たばかりのプレマ(ググ・バサ=ロー)という女性に部屋を提供。同じアフリカ移民同士、ぎごちないながらも共同生活を送ることに──。
2002年秋、そんなオマルのもとに地元「ピッツバーグ・スティーラーズ」の花形選手だったマイク・ウェブスター(デヴィッド・モース)の解剖が回ってくる。NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)史上でも最高のセンターと称され殿堂入りも果たしたマイクだが、晩年は激しい頭痛や幻聴などを訴えて奇行を繰り返し、家族にも見放され、車の中で変死を遂げたのだった。かつて街の希望だったヒーローの死に、同僚は「彼の体を切り刻むな」と主張。だがアメフトについては何も知らないオマルは、誰よりも強靱だった男が50歳でアルツハイマーのような症状に陥ったことに不審を抱く。そしてマイクを洗い清め、額に手をあてて話しかけた。「答えがほしい、君の力を貸してくれ」。
解剖の結果は、異常なし。半年前に撮られた脳のCT画像も正常そのもので、認知症の要素は見当たらない。それでも疑念を捨てきれないオマルは、上司のウチェット博士(アルバート・ブルックス)に掛け合って、自ら高額な費用を負担して検査を継続。マイクの脳を精査した結果、CTスキャンには写らない新たな疾患の可能性にたどりつく。
頭蓋骨の中で浮いている人間の脳は、60Gの衝撃で脳震盪を起こす。一方、フットボールで頭をぶつけ合うショックは100G以上。生涯にわたって激しいタックルを受け続けると、連鎖的な神経障害により脳内にキラータンパク質が発生し、少しずつ精神を蝕んでいくのだ。この恐るべき症例を「CTE(慢性外傷性脳症)」と名付けたオマルは、警鐘を鳴らし選手の安全を守るために、医学誌に論文を発表。彼の誠実な人柄と仕事に惹かれはじめていたプレマは、オマルの達成を誰よりも喜び、祝福する。だが2人にとって、そんな束の間の達成感にすぎなかった。
単なるスポーツの枠を超えて、毎週2000万人のファンが熱狂する、アメリカ最高のエンターテインメントを根底から揺るがしかねない告発。NFLは即座にCTEを全面否定する専門家のコメントを発表し、絶大な権力を使って論文を撤回するように締め付けてきた。オマルとプレマが暮らす家にも、脅迫めいた電話が相次いでかかってくるようんある。それでもオマルが信念を曲げることななかった。また、NFLが頑なに「脳震盪の影響はない」と主張する中でも、自らの命を絶つ元スター選手は跡を絶たなかった。
ある日、オマルのもとにジュリアン・ベイルズ(アレク・ボールドウィン)という医師から電話がかかってくる。元スティーラーズのチームドクターだったジュリアンは昔の仲間たちが苦しむ姿に耐えられず、悩みに悩んだ末に協力を申し出たのだった。「あなたは間違ってない。NFLも前から気付いていたが、お手盛りの調査委員会で事実を隠蔽してきたんだ」と告げるジュリアン。その証言に力を得たオマルは、上司であるウチェットの力も借りて、さらに周到な調査に打ち込んでいく。アメリカの夢を体現する巨大組織と、真実の持つ力を信じる不屈の男の、一歩も譲らない戦いが始まった──。
あのウイルスミスが本気でオスカーを狙いに行った、迫真の演技!
ストーリー
ベネット・オマル(ウィル・スミス)は、ナイジェリアから夢と希望を抱いてアメリカに渡ってきた優秀な医師。脳検査に精通し、臨床病理学・解剖病理学など法医学の免許も持つ、“死の医学”のプロフェッショナルだ。正義感が強く何よりも真実を重んじる彼は、ペンシルベニア州ピッツバーグで検死官として働くかたわらボランティアで法廷に立ち、豊富な経験と科学的知見を生かして容疑者の弁護も務めていた。私生活では教会の牧師に頼まれ、ケニアから来たばかりのプレマ(ググ・バサ=ロー)という女性に部屋を提供。同じアフリカ移民同士、ぎごちないながらも共同生活を送ることに──。
2002年秋、そんなオマルのもとに地元「ピッツバーグ・スティーラーズ」の花形選手だったマイク・ウェブスター(デヴィッド・モース)の解剖が回ってくる。NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)史上でも最高のセンターと称され殿堂入りも果たしたマイクだが、晩年は激しい頭痛や幻聴などを訴えて奇行を繰り返し、家族にも見放され、車の中で変死を遂げたのだった。かつて街の希望だったヒーローの死に、同僚は「彼の体を切り刻むな」と主張。だがアメフトについては何も知らないオマルは、誰よりも強靱だった男が50歳でアルツハイマーのような症状に陥ったことに不審を抱く。そしてマイクを洗い清め、額に手をあてて話しかけた。「答えがほしい、君の力を貸してくれ」。
解剖の結果は、異常なし。半年前に撮られた脳のCT画像も正常そのもので、認知症の要素は見当たらない。それでも疑念を捨てきれないオマルは、上司のウチェット博士(アルバート・ブルックス)に掛け合って、自ら高額な費用を負担して検査を継続。マイクの脳を精査した結果、CTスキャンには写らない新たな疾患の可能性にたどりつく。
頭蓋骨の中で浮いている人間の脳は、60Gの衝撃で脳震盪を起こす。一方、フットボールで頭をぶつけ合うショックは100G以上。生涯にわたって激しいタックルを受け続けると、連鎖的な神経障害により脳内にキラータンパク質が発生し、少しずつ精神を蝕んでいくのだ。この恐るべき症例を「CTE(慢性外傷性脳症)」と名付けたオマルは、警鐘を鳴らし選手の安全を守るために、医学誌に論文を発表。彼の誠実な人柄と仕事に惹かれはじめていたプレマは、オマルの達成を誰よりも喜び、祝福する。だが2人にとって、そんな束の間の達成感にすぎなかった。
単なるスポーツの枠を超えて、毎週2000万人のファンが熱狂する、アメリカ最高のエンターテインメントを根底から揺るがしかねない告発。NFLは即座にCTEを全面否定する専門家のコメントを発表し、絶大な権力を使って論文を撤回するように締め付けてきた。オマルとプレマが暮らす家にも、脅迫めいた電話が相次いでかかってくるようんある。それでもオマルが信念を曲げることななかった。また、NFLが頑なに「脳震盪の影響はない」と主張する中でも、自らの命を絶つ元スター選手は跡を絶たなかった。
ある日、オマルのもとにジュリアン・ベイルズ(アレク・ボールドウィン)という医師から電話がかかってくる。元スティーラーズのチームドクターだったジュリアンは昔の仲間たちが苦しむ姿に耐えられず、悩みに悩んだ末に協力を申し出たのだった。「あなたは間違ってない。NFLも前から気付いていたが、お手盛りの調査委員会で事実を隠蔽してきたんだ」と告げるジュリアン。その証言に力を得たオマルは、上司であるウチェットの力も借りて、さらに周到な調査に打ち込んでいく。アメリカの夢を体現する巨大組織と、真実の持つ力を信じる不屈の男の、一歩も譲らない戦いが始まった──。